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持丸先生

2021年08月21日 07:08

高校野球は熱い

一生懸命のプレー、全力の応援
いつも感動させてくれます

千葉県は吹奏楽部のレベルが高いので、習志野、拓大紅陵、専松、木総など、野球が強豪で、ブラスバンドがスゴいところが多い

習志野の美爆音はお金を払ってでも観に行きたいと思わせてくれます

さて、高校野球とは、教育とは、
素敵な記事がありましたので、転載


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4校で甲子園出場 専大松戸・持丸監督「勝てるチームの育て方」

母校・竜ヶ崎一高、藤代高、常総学院、そして専大松戸。指導した4高校すべてで甲子園に来た持丸修一監督。その素顔は意外にも…  

「俺ね、恥ずかしいんだよね。この歳になってまだ野球やってるのって。甲子園に行って、名将なんていわれるのも恥ずかしい。だって、野球やってるのは子どもたちだもの。俺はグラウンドに入れない。バットも持てない。偉いのは選手だからね

千葉大会の決勝、13回タイブレーク「サヨナラ満塁ホームラン」で劇的な優勝を決めた専修大松戸高校野球部。監督の持丸修一さんは、日焼けした笑顔でこう言った。

「どうすればチームを強くできるんですか、なんで甲子園に行かせられるんですかって、きかれるけど、そんなのわかんないよー、自分でも」

専大松戸は、センバツに続いて春夏連続の甲子園。前任の茨城・常総学院も甲子園に導いた。さらにその前は茨城県の県立藤代高校。そしてその前は、母校でもある県立竜ヶ崎一高の監督として、甲子園に出場している。公立私立4高校、指導した全ての野球部を甲子園に導いたのだ。

「もともと、教員ですから。日本史の教員。高校野球はあくまで教育のなかにあると思ってるんです。甲子園も大切かもしれないけど、野球さえやってりゃいいというものではない。プロを目指す子もいるけど、ほとんどの子はプロにはなれない。でもね、『野球をやってたからこういう人生になった』っていうなにか手応えを教えたいんです」

◆高校生としてあたりまえのことを積み重ねる

「野球、ずっとやってきて思うんだけど、高校野球は、とにかくしっかり練習すれば強くなれるんです。ある程度センスがあって、しっかり練習して。子どもらのふんばりがあれば、勝てるチームになるんです。高校生だから、勉強もしなきゃいけない。生活も、きちんとしなきゃいけない。学校行って、授業受けて、生活して、野球も一所懸命やって。

一所懸命やりましたって、それは本人にしかわからないでしょ。どこまでやるか、どうやるか、自分で考えて考えて、実行していく。その積み重ねなんです」

持丸監督は、選手を怒鳴ったりすることはほとんどないのだという。

「監督は部員ひとりひとりを見てるんです。威張ったりしない、すごく優しいです」(野球部マネジャーの3年·飯髙菜緒さん)

私立の強豪校だが、野球部の寮はない。

「部員はだいたい、千葉や東京の自宅から電車で通っています。放課後、学校からグラウンドへはバス移動するので、試験前はバスのなかで問題を出しあったりしてます。部員はみんないい子。優しい人の集まりなんです」(同3年·三浦未来さん)

「説得力があって、”The 主将”という性格」の石井詠己くんを中心に、チームの雰囲気は明るい。「いつも全力」という吉岡道泰くん、「主張しないタイプ」のサイドスロー深沢鳳介くん、「寡黙でクール」な投手岡本陸くん、そして「ベンチに必須」の石神遥樹くんと、キャラの立った部員たち。みんな伸び伸びして見える。

教え子には、プロ野球選手も多い。ロッテの美馬学(藤代高)、日ハムの上澤直之(専大松戸)、ソフトバンクの高橋礼(専大松戸)。今年4月17日には、プロ野球パリーグの「勝利投手3人が全員教え子」だったというサプライズもあった。

「あの日は誕生日でね、彼らから誕生祝いのメッセージもらって。うれしかったですよ。それは」

この日も、何人ものOBがグラウンドを訪れ、監督に挨拶をしていく。

「こうやって顔見せてくれるのは、けっこうよく叱った子も多いんですよ」

かつての教え子に見せる笑顔は格別なのだ。

「今、思うとね、いろいろ恥ずかしいですよ。若いころ、竜ヶ崎一高で監督になったころはね、自分がやってやるなんて思ったけど、間違い。周りに恵まれてきたし、野球をやるのは生徒たち。それを信じて助けるのが役割です。子どもらの助けになることをやるだけ。自分のベースはやっぱり教員なんです。今、授業は持っていないけど、古代史が好きで、そこばっかり詳しく教えたりした教員時代と同じ気持ちですね」

24年間勤めた竜ヶ崎一高時代の教え子は、今でも「監督」ではなく「先生」と呼ぶ。

「そんなに好きでもない野球だけど(笑)やってきてよかった。教員になった教え子たちがあちこちの高校にいるから、練習試合にいってもね、『先生ー』って。恥ずかしいよね。幸せな人生ですよ。人に恵まれてるんだな。子どもたちにも、こういう気持ちを味わわせたいと思うんですよ」

初戦は雨天順延で3日も待った。コロナ禍なので、練習以外は宿舎から外出できない。

「体調とか気持ちとか、力は下がるかもしれないけど、それは相手もどこの学校も同じだからね。子どもたちは、けっこうのびのび過ごしてますよ(笑)。どっちにしても、高校生がやることだから。なにが起こるかわからないね」

こう言って、おおらかに笑う。持丸修一73歳。甲子園の1勝を、おそらく4校すべてのOBたちが応援している。がんばれ、持丸先生!

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